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ナイフの哲学のFingerFirmのレビュー・感想・評価

ナイフの哲学(2008年製作の映画)
1.0
旧日本軍の人体実験をモキュメンタリー調で再現したロシアン・トーチャーポルノ。

『アメリカンギニーピッグ』のスティーヴン・バイロ(ステファン・バイロ)が製作に携わっているとのこと。

本物のGを使った拷問シーンが一部では有名らしい。

この作品と同じテーマを扱った『黒い太陽731』の方は(歴史考証の正誤や動物虐待の是非といった問題点はともかく)テンポが良くて見やすかったが、こちらは本当に期待ハズレだった。

とにかくダラダラと長い(4時間もある)し、描写や効果音もチープで現実味がなく、あまりのつまらなさに途中で見るのをやめてしまった。

看護婦が奏でる口琴の音色に合わせて捕虜を撲殺するシーンや、レコードの音楽をバックに捕虜を拷問・実験する等、全編にわたって若干アートを意識したような作風になっているが、どれもこれも微妙に外している。

これは『黒い太陽731』にも言えることだが、結局「731部隊」というテーマは単なるお飾りで、延々とつづく拷問描写を正当化・美化するための大義名分でしかなかない。

いろんな意味で日本未公開なのが頷ける怪作だった。
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