「ルーム」のときより少し大きくなったジェイコブトレンブレイ、あのときも印象的だったハッとするようなあどけなさのある高めの声は今もあまり変わらず、開始早々これこれ！！となった。
一つの物語が複数の人物からの目線で描かれることで、一方的な見方では分からないそれぞれの気持ちや考えていることが理解できる。まさに、相手を知るにはよく見ることが大事だということを体現している作品。
小中学校の頃って、オギーのような特別変わった顔じゃなくてもちょっと人と違ったりコンプレックスがあるだけでやんちゃな男子にからかわれたりするのに、人と明らかに違う顔で生まれて会う人全員に異質なものを見る目で見られることを思うと、オギーは学校に行くことを決めただけでもすごいしそれを見守る両親の気持ちを考えると本当に序盤から涙止まらなかった…
自分が弟より手がかからない子だったばかりに、自分は弟よりも大切にされていない気がするお姉ちゃんの気持ちもめちゃくちゃ分かって泣いたし、
そのお姉ちゃんの交友関係においても、仲良くしていた友達が急に口も聞いてくれないとか仲良くしていたのにちょっとしたことで自分の中で距離が生まれてしまうとか、あれぐらいの年頃だからこそあった脆い感じも自分にもあったな、と思い出した。
演劇のシーンで演じられている役のセリフも普通に良くてそこでも泣くし、本当予想以上にボロボロでした…。
大きな何かが起こるわけではないストーリーだけど、オギーにとってはこの一年毎日が大きな何かの連続だったのだろうな。
今年見た中でかなり上位に入る好きな作品です。
大人はもちろん、オギーやヴィアぐらいの年代の子にもぜひ見てほしい。
あと、お父さんカッコいい…好きです……
