回想シーンでご飯3杯いける

ザ・ブック・オブ・ヘンリーの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

3.5
天才肌の兄、いじめられっ子だけど兄を尊敬する弟、2人の可愛い息子に恵まれながらも、アルコールやTVゲームに流れがちな不良シングル・マザーの3人家族。いやぁ、最近のナオミ・ワッツは母親役が良く似合う。

さて、忙しいながらも幸せな毎日を送っていた3人の燐家で、不穏な空気が。それを察知した長男が独自調査を開始するのだが、彼には病魔が、、、というストーリー。

後半は予想外にサスペンス・タッチで驚くものの、子供目線で見た寓話的な世界観と、スリル感溢れる展開が、アンバランス一歩手前のせめぎ合いを見せ、発表会の舞台進行と、別のアングルで発生している事件がシンクロする様子はクリストファー・ノーラン的でもあり、予想外に楽しめた。

ややご都合主義的な感は否めないけど、映画はこのぐらい攻めている方が好き。日本未公開というレア度も手伝って、良作を発見できた喜びが勝る。