このレビューはネタバレを含みます
邦題がB級すぎるせいで絶対損してる。中身は良い作品です。
戦争をテーマにした映画ですが、雅やかな雰囲気がしっとりと心に残って離れません。
登場人物みんな時代が違えば毎日ささやかな幸せを積み重ねて生きていただろうに、そんな小さな希望すら少しずつ奪っていく描写は、どんなに残酷な戦場の映像よりも辛く感じました。
レンカの口紅だけが戦争を忘れさせてくれるのよというセリフが大好きです。
最後ヨゼフが自分の頭を銃でぶち抜くシーンは主人公の心情を分かりやすく表現するためにレンカの幻覚を見るという演出が入っていますが、「やっとレンカに会える」という気持ちがキリアンマーフィーの表情にそのままで宿っていて表現力の高さに感動しました。やっぱり哀愁のある役が似合いますね…
ちなみに拷問の内容は一切脚色してないらしい