持て余す

東京喰種 トーキョーグールの持て余すのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

原作の時も、アニメーションの時も、今回の実写映画でも思ったのだけど、主人公のカネキに感情移入がしにくい。

喰種側であるからとかではなく、繊細過ぎて苛つくからだけでもなく、なんだか発想に共感できない。おそらく、初登場から少しずつカネキが変化していっている様子についていけていないからだと思う。

繊細な文学青年、不幸な事故に遭った得体の知れない存在、人間ではなくなったことことを受け入れた喰種、仲間を守る強い喰種、人間と喰種の双方の間違いを指摘する人間であり喰種である存在。

こうして、カネキの立ち位置はめまぐるしく変わってしまう。

そのため、こちらの感情移入が阻まれるのだと思う。アニメ版と実写版についてはギャーギャー喚くから鬱陶しいというのもある。いずれにしても、主人公に感情移入できないのは正直キツイ。

あと、ところどころ画面が暗過ぎるのはどうにかならないのだろうか。昔のホラー映画にはよく見られた画面だけど、いまの機材や技術ならば避けられる筈で、であればワザとということになる。予算上、苦しいのか怖さの演出なのかは知らないけれど、真っ暗で音だけ聞こえるのはやめていただきたい。

全体に、もう少しなんとかなったのではないかと思うなあ。
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