イチロヲ

聖なる呼吸:ヨガのルーツに出会う旅のイチロヲのレビュー・感想・評価

3.0
1930年代に近代ヨガの基礎を作ったグル、ティルマライ・クリシュナマチャリアの足跡を辿っている、ドキュメンタリー作品。ドイツの撮影隊がインドで取材を敢行しており、本人の記録映像と家族、直弟子のインタビューによって構成されている。

筆者はパラマハンサ・ヨガナンダの流れを汲む教室でヨーガ・スートラを学んだ経験あり。吸気(=緊張)と呼気(=弛緩)により内観をおこない、身体エネルギー(=血流)と精神状態を操作する。本作で解説されるメソッドは、教室で学んだものと大差ない。

本作では、クリシュナマチャリアの活動により、ヨガ実践者の秘密主義と社会的偏見が取り払われるまでの過程を調査。そして、今日におけるエクササイズ、自重トレーニングへの分派を暗に示していく。

ヨガ哲学の成り立ちが分かりづらいけれども、あくまでもクリシュナマチャリアをフィーチャーした作品なので、これが最善とも捉えられる。端的に言うと「身体と精神の仕組みを独自路線で研究したインド人」にビックリするための作品。
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