松タケ子

浮雲の松タケ子のレビュー・感想・評価

浮雲(1955年製作の映画)
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この映画のスゴさに10年前気づけなかったのは年齢や経験が足りていなかったからなのか?
森雅之みたいなナチュラルボーン自己中には一番近づいちゃダメなのに、どうしても惹かれてしまうクズで気弱な魅力。美人なのに絶対に幸せになれない高峰秀子、もぉセリフの一つ一つを書き残したいぐらいにしらけ切った薄幸の極み。陶器でできたお人形みたいな岡田茉莉子の無情なまなざしもイイ。
どん底腐れ縁自分勝手ノーフューチャー。こんな共感度ゼロな恋愛を知ってしまったが最後、ふつうのスマートな恋愛映画には戻れなくなるぜ。
松タケ子

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