horaAya

死への招待状のhoraAyaのレビュー・感想・評価

死への招待状(2015年製作の映画)
2.0
スラッシャー映画の王道的設定の1つとして、理不尽な仕打ちに対する「復讐」というものがあります。スラッシャー全盛期といえば80年代ですが、本作もそういった王道に近いため、80年代に大量に製作された同種の作品群を現代に蘇らせようとする意図があったのだろうと思います。

過去のいじめに起因する同窓会での惨劇という点では『ブラッド・エイプリル・フール』が思い浮かびますが、本作ではそこに少し捻りを加えた作品となっていました。

卒業式の青い式服を着た殺人鬼というビジュアル。そして刃のような切れ味を誇る学帽。ありそうでなかった殺人鬼のユニークさは特筆すべきものですが、それほど存在感を持ったものとして演出できていなかったのが勿体無いと感じました。

スラッシャーと言えばお決まりな、プロローグで行われる殺人シーンから既に「間」を全く気にせずに直接的な情報を繋ぎ合わせるだけのカットのみで構成された雑な演出にガッカリしたし、「未来の自分の姿」の印象付けが甘く、そもそものキャラクターに個性を感じられないために物語がペラペラに感じてしまいました。
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