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銀魂のmatchypotterのレビュー・感想・評価

銀魂(2017年製作の映画)
3.7
《侍の映画》、Vol.6。『銀魂』。

市川崑監督『四十七人の刺客』、黒澤明監督『用心棒』たちと一緒にこの福田雄一監督『銀魂』を、《侍の映画》企画で一緒に括っていいのか問題に一瞬躊躇したが、マイルールだから良いのだ。

福田雄一のこのクドい笑い。
佐藤二郎、ムロツヨシのクセ。
ある意味原作のコミカルさと世界観を悪用して福田組を昇華させる手口。

そして、小栗旬、菅田将暉、ほか錚々たる顔ぶれがそれに感化されて共にその悪戯に手を染める。

みんながさも当たり前の、前からこれをやりたかったと言わんばかりの気持ち良い振り切り具合。

ある意味、堂本剛がそれに染まっているようで染まってない感じが、余計に染まってる方も染まってない方も際立たせる。

この冒頭のCDTV仕立てとか、シャア専用とか、その風の谷の乗り物とか、そもそも劇中で“実写化”をディスったり、ハシカンの顔芸、平気で流れを遮りまくる佐藤次郎とか、悪ふざけも大概にせえよという、悪用に次ぐ悪用。

よくよく考えれば考えるほど、この映画、何がしたいのか?という疑問を観てるこっちの頭の中に勝手に放り投げてきて戦わせてくる。

福田組だからか、そもそも『銀魂』だからか。
この暴投はどっちのギャグセンスだったかわからなくなる。
そう言う意味だと、福田監督と『銀魂』の相性がすこぶる良いことがわかる。

これ以上やり過ぎれば破綻し、控えれば『銀魂』が伝わらない。なかなか絶妙、、、、ということにしておく。

ハシカンのこの感じ、これもこれで何だかクセになる。
菅田将暉と菜々緒の、原作感のキレの良いツッコミがスゴい好き。
そして、この『銀魂』は、柳楽優弥と吉沢亮がクソカッコいい。
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