Yoshishun

銀魂のYoshishunのネタバレレビュー・内容・結末

銀魂(2017年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

夏だ!祭りだ!!銀魂だァァァァァ!!!

長かったテスト期間が終わり、ついに、ついに、…………観に行ったぞォォォォォ!!!!!(この語尾伸ばしは原作の特徴)

累計発行部数5000万部突破の少年ジャンプ漫画『銀魂』を、数々の実写化を成功させてきた信頼できる男・福田雄一の手によって完全映画化!小栗旬、菅田将暉、橋本環奈といった超超豪華キャストは公開前から話題になってましたが、全員役のハマりっぷりが凄く、これまで観てきた実写作品としてはかなり満足のいく出来。一応、原作漫画全巻持ってる自分としては、とことん原作愛に溢れ、加えて映画ならではのオリジナリティーも大事にする構成に感服致しました!正直観る直前まで心配で心配でならなかったんですが、冒頭10分の暴れっぷりを観て一安心。「あぁ、これは間違いなく銀魂だ!」と胸を張って思えました!

CDTV(実写ならでは)、ガンダム(アニメ制作がサンライズだからうやむやにできるはずw)、ドラゴンボール(まあ原作者が好きですからねw)、ナウシカ(まあ原作者が好きですからねw)、ONE PIECE(まあ原作者が好きで……これは知らねw)といった名作をパクりまくりでこれは上映中止と騒がれても仕方ないなと思いました。特にガンダムとか露骨すぎて爆笑しましたよwしかしまあ、こうしてみると原作者が好きなやつを盛り込んでる辺り、やっぱり福田監督はできる男だと思いましたよ。あの泥舟コメントを思い出しますけど、全然泥舟じゃなかったですね。余裕でサニー号でもれなくグランドライン行けますよ。

まあ原作が原作だけに好き嫌いははっきり別れますね。この完成度だと原作は好きだけど映画は大嫌い(多少は嫌に思うファンもいるはずですが……)という人はあまりいないと思います。逆に全く原作を知らない福田ファンや豪華キャストだけで観る人にとっては、あの世界観についていくのは難しいと思うし、ノリづらいと思います。そういう点では、この実写はある程度原作もしくはアニメを知っているor見ている方が確実に楽しめます。

細かく中身に踏み込んでいきますが、まず新八と銀さんとの出会いのシーン→カブト狩り→紅桜という構成ですが、案外繋ぎとしては悪くなかったですね。とことんギャグ、とことんシリアスというメリハリのついた展開だったと思います。弱冠、ラスト20分辺りが失速気味でしたが、それでも130分全く飽きずに見続けることが出来ました。ただ紅桜はもういいので、今度また実写化やる機会があれば、無難に「真選組動乱篇」をやってほしいなぁ。または「蓮蓬篇」wこのレビュー読んでる人もどのエピソードを実写化してほしいか聞いてみたいなぁ。初心者でも笑って、泣けるという意味でも紅桜篇を実写化したのは正解でしたね。でも展開を知っていても笑えるところは笑えるんですよ、福田マジックだなぁ。

次にキャストですが、言いたいことが山のようにあるのでキャスト毎に述べさせていただきます。

・小栗旬(坂田銀時)
→予想以上にコスプレ感出てて他のキャラより正直心配でした。しかし、観てびっくり。ちゃんと目は死んでるし、鼻はほじるし、守るべきものは守る!銀ちゃんそのものでした。

・菅田将暉(志村新八)
→菅田将暉らしさはやっぱりありましたが、新八並みのツッコミでした。ただツッコミ自体は少なく、かなりボケてたのが少し残念。まあ全然頑張ってたから良いけど、メガネのくせに。

・橋本環奈(神楽)
→公開前の「くぎみーが良い!」とかいうアニオタの声が多かったですが、彼女は本当凄かったですよ。あまりの凄さに感動しましたよ。これは女優界の未来を担うといっても過言じゃない。福田専属コメディ女優の道は進まないのを祈るのみ。

・中村勘九郎(近藤勲)
→全然キマらない役所でしたが、人間国宝レベルの歌舞伎役者があそこまで暴走してくれて何よりです。ところでモザイクかけても、何か大きさわかるよw

・柳楽優弥(土方十四郎)
→ちゃんとV字、ヘビースモーカー、マヨラーでした。ミツバ篇を期待。

・吉沢亮(沖田総悟)
→時々江戸っ子口調じゃなかったけど、沖田のドSっぷりはしっかりと描けてました。あまり出番が無いのでやっぱりこちらもミツバ篇を期待。

・長澤まさみ(志村妙)
→想像以上に妙さん。ある意味今回の実写化の中でもハイクオリティでした。できることならもっと出演シーンが見たかったかな。

・岡田将生(桂小太郎)
→こちらもハイクオリティ。てか桂じゃないでしょ、ヅラでしょ。

・ムロツヨシ(平賀源外)
→本来紅桜篇では全く出番のないキャラですが、何故か登場。そう、あの小栗銀さんとの絡みがなければあとはあまりギャグ無しに終わってしまうところでした。いらなさそうで、全然いてくれて良かった方でした。

・安田顕(村田鉄矢)
→実写で見ると真面目にうるささがわかります。

・早見あかり(村田鉄子)
→まさかまさかのハイクオリティ。登場シーンは少ないながらも印象は強いです。

・菜々緒(木島また子)
→ビジュアルは最高です。ただちょっと喋り方は無理してる感あり。

・佐藤二朗(武市変平太)
→佐藤二朗。

・新井浩文(岡田似蔵)
→これまたハイクオリティ。撮影大変だったと思いますが、その努力の成果しっかり画面に現れてましたよ。

・堂本剛(高杉晋助)
→今回の実写化で1番問題のあったキャラ。やっぱり原作のままのキャラを実写で見るとかなりいたい。ただ原作もあんな感じだし、下手にキャラを変えると原作ファンから攻撃されるのでやっぱり誰がやってもいたいものはいたい。決して堂本剛のせいではないことははっきり述べる。ぶっ壊す病患うテロリストは演じるのは難しいですよ。

・エリザベス(山田孝之)
→中盤のアレは一体?声だけでクローズ感丸出しでした。

・定春(CG)
→あれは画的にキツいので、出さない方が良かったのでは?


長々とキャストに関して述べさせていただきました。やっぱり高杉は難しい役でした。


映像面ですが、まあCGはまあ安っぽいです。でも逆に凄いCGやられても銀魂の癖にとか考えてしまいそうなので、あれくらいで丁度良いです。多分キャストにお金かかったんだろうな。


とにかく誰が何といおうと、ちゃんと銀魂してるし、原作愛に溢れてるし、更にはアニメファンへのサプライズ演出もあるし……まさに銀魂の実写版でした。

今年は「ジョジョ」やら「東京喰種」やら「亜人」やらで実写化作品が目白押しですが、その中でもこれだけのものを作った、もしくはこれだけ遊んだ実写化作品は間違いなく「銀魂」になると思います。

本当にネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲並に再現度高い実写化です!

これで最初で最後と言わず、是非是非続編作っちゃってくださ~い!!!さすればゴリラ原作者にもがっぽり印税入るし、映画も絶対大ヒットするし、一石二鳥でしょ?

ちなみに原作は最終章の真っ只中ですが、まあギャグ無しのシリアス一直線なので、今回こんなに爆笑できる銀魂が久々に観れて良かったですw
Yoshishun

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