ゆき

エタニティ 永遠の花たちへのゆきのレビュー・感想・評価

3.7
待ち望んだ死

19世紀末、フランス。親が決めた相手は婚約破棄してもなお、 自分を選ぶと言う。やがて結婚したふたりは多くの子供を授かった。

濃い色遣いが彩る3世代にわたる女性たち。とても美しかった。
セリフ少なくともナレーションベースで進むので、物語を読んでいるような展開。
コーヒー(インスタント)を飲みながら、緑鮮やかな環境と柔らかい音楽、穏やかな時間の経過を見守った、遅く起きた休日の朝。いつもより美味しく感じた(気がする)。
「また子供を産めばいい」なんて言えてしまう、男性の浅はかな部分を嘲笑しつつ、母性への理想と敬意に満ちた一作でした。
人生とは死者を見送ること。命は廻り巡るのだ。
ゆき

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