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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのkikuのレビュー・感想・評価

5.0
聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017)
わからない。あの父親の選択は本当にわからない。宙ぶらりんのままノイズで煙に巻かれた感じ。テオレマか?なんか違う。復讐劇?にしてはドライ過ぎると思う。なんかガラ~ンとした後味。スパゲティボーイだとかどうでもいい気分、今は。
籠の中の乙女の次に観たランティモス作品。吹き替え版で観たけど、皆、技と棒読みチックで台詞を言う。聞きごごち良い感じは無い、ずっと違和感、殺伐。笑っちゃう様なシュールさより、バキバキのスリラーと言うか、でもジャンル映画ぽくは無い緊張と言うか。
ネタバレ解説だの、今は、どうでもいい気分。解った所で気分は晴れそうに無いから。おそらく宗教的なメタファーだのなんだの。ただ親父の気持ち?の共感はあるし、自分から近い様で、一気に突き放された気分。監督は父親をどの様に考えるのかは気になるが、知った所で何がどうなるのか?
カンヌで脚本賞を撮ったらしい。お話よりも、俳優達の演技とか、撮り方、ノイジーな音楽に夢中になった。そうは言っても、どう決着つけるのか?は気になってたけど、動揺しつつ、最後は意外とニュートラルと言うか・・
参考元だのなんだの、考察だのなんだの、いっぱい有りそう。なんだかんだ言いつつ見たりするかもね
もう一度観れば、見え方が変わるかも知れないけど。古典的なお話の現代版なのか?台詞がやけに、よそよそしくて。
あの家族はシリアスすぎるし、バリコーだけが異質と言うか。
バリコーの凄さはビリビリ伝わった。彼は天才だと思う。コイツに支配されたと言うか、逆らう事の出来ない力に持って行かれたと言うか。
バリー・コーガンの目だよね、表情、やっぱ良いね。
でもバリコーが一気に気になる俳優になったのは間違いない。
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