ハレルヤ

ギフト 僕がきみに残せるもののハレルヤのレビュー・感想・評価

4.2
アメフト選手として名を馳せたスティーヴ・グリーソン。引退後、第一子の誕生を前にして難病であるALSを発症。生まれてくる息子へ向けたビデオダイアリーを中心に彼の姿を追ったドキュメンタリー。

意識や記憶はハッキリあるのに、体の機能が徐々に失われていくALS。発症後の余命は2〜5年と言われていて治療の見込みは無いとされているこの難病がどんなものかを、スティーヴの姿を通じて知ることが出来ます。

息子が生まれてきても、その時自分がどうなっているかは分からない。会話をすることが出来ないかもしれない。父親である自分がどんな人間か分かってもらうためにビデオを回すスティーヴ。オープニングのメッセージからもう涙腺が危ない事態に。

先は苦しいことが見えてるのにどう生きていけばいいのか。彼の様子を自分に置き換えて考えると本当に恐ろしい。子供の為に少しでも長く生きたい。周囲の人への負担や心配など、見ていて色んな思いが駆け巡りました。

そんな彼を献身的に支えたのが妻のミシェル。
辛い時こそ本当の愛が試される。子育てと介護に全身全霊で挑む彼女には家族への大きな愛を感じました。

この作品を見るとまた自分の普段の生活の有り難さ。子供との時間をもっと大切に考えなければいけないと改めて思いました。

スティーヴは今も自分と同じこの病に苦しむ人の生活へ向けてのテクノロジーを追求しているとの事。どんな状況でも諦めずに前を向くスティーヴと家族の姿には、本当に多くの事を学ばされます。
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