ぽんぬふ

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のぽんぬふのレビュー・感想・評価

3.5
まったくもって壮大なハッタリで、映画とはこうでなくてはと思う。回想が回想の領分を超えて勝手に動き出し、本来繋がらないはずの現実との切り替えしで虚数解を演出してしまう。人の死に方も素晴らしかった。不要かと思われたエピローグも、むしろ大いに意味のあるものだった。人は誰もが記憶喪失者であって、忘れることでしか前へ進めない。なぜなら、忘れなければ思い出すこともできないから。それを自覚する物語。
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