うーん、個人的にはハマらずでした、、
何度も生まれ変わるわんちゃんと、その一生の中で育まれるヒトとの友情。感動的なストーリーがリズム良く展開されていく。良くも悪くもファミリー向けな印象を受けました。
以下、ネタバレ感想を含みます。
ベイリーは可愛いし、転生を繰り返す中で様々な人間と絆を深めていくストーリーはとても綺麗に纏まっている印象でした。ただ私に純な心が無いのか、それが余りにご都合主義だなと感じてしまいました。
以下さらに捻くれた感想になることをあらかじめご了承頂きたい。
まず、イーサンがベイリーを見つけるシーン。感動的な出会いを演出するために犬を車に閉じ込めるのは辞めて欲しい。『助けてあげた』という関係を作るための起点にしか見えず、どうしようもなくエゴイズムを感じてしまった。
このようなシーンが冒頭だけであるならさほど気にも留めなかったであろうが、このような綺麗事を作るために簡単に命を奪っていく展開はこの先も続いていく。それもそのはずで、一匹の犬が何度も生まれ変わり新たな犬生を歩むというサイエンスフィクションを描いた作品であるから当然である。
エリーとして生まれ変わった時にしても同様であった。カルロスは犯人を追い詰め、動けば撃つと呼びかけながらも逃す失態を犯す。その結果、犯人の放った弾丸によりエリーは一生を終える。エリーが勇敢な死を迎えるために、仕組まれていたように感じてしまい安易な感動を誘っているように見えてしまった。
逐一ストーリーにツッコむのは野暮なので、後述するまとめを簡単なレビューとさせていただきたい。
「何度も転生出来る」という設定は、命を軽々しく扱えるという特徴も含んでおり、簡素な感動を視聴者に提供しているように思えてしまう。映画を盛り上げるために安々と命が途絶えていくのは悲しい。
そういった展開に、人間の傲慢さすら感じてしまったため、個人的にはイマイチでした。
p.s. 同じ犬目線の映画として、「エンツォ レーサーに〜」があるが、そちらはかなり好きな作品であり、お勧めしたい。
