Chekistを配信している動画配信サービス

『Chekist』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

Chekist
動画配信は2025年7月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

Chekistが配信されているサービス一覧

『Chekist』が配信されているサービスは見つかりませんでした。

Chekistが配信されていないサービス一覧

Prime Video
U-NEXT
DMM TV
Rakuten TV
FOD
TELASA
Lemino
ABEMA
dアニメストア
Hulu
Netflix
JAIHO
ザ・シネマメンバーズ
WOWOWオンデマンド
アニメタイムズ
Roadstead
J:COM STREAM
TSUTAYA DISCAS

『Chekist』に投稿された感想・評価

e
-
1992年ロシア映画。よく参考にしている戦争映画マニアの方のサイトでこの映画の存在を知りました。DVD化されているのかもわかりませんが、日本ではソフトの入手は難しいと思います。しかし、鑑賞自体は容易です。youtubeに全編アップされています。ただし字幕が英語です。

字幕が英語のため、細かい事は全くわかりませんが、この映画のセリフで最も多く出てくる言葉は「Firing squad(銃殺刑)」、次に多いのが「Revolution(革命)」です。「革命は哲学ではない」というセリフも何度か出てきます。

タイトルのChekist(チェキスト)とは、チェーカー隊員のこと、チェーカーとは、ロシア革命後にレーニンが設立した反革命分子を取り締まるための秘密警察で、GPUやKGBの前身となる組織のことです。

チェーカーの凄いところは、司法の手続きを経ない逮捕、裁判、銃殺の権限を単独で有しており、全て現場判断で死刑執行まで行えることです。そのためこの権力に歯止めをかけるものがおらず、ソヴィエト全体が処刑場になり、無実の人間を巻き込むことを厭わず、ほとんど民衆に対するテロと呼べる行為が行われたそうです。ナチスドイツを始め、欧米に強烈な反共主義が存在したのは、このような当時の共産主義勢力による恐怖政治が存在したからです。

さて、こういった歴史の知識を踏まえれば、例え英語があまりわからずとも、この映画のストーリーはわかります。主人公は、チェーカーの幹部であるチェキストで、とにかく最初から最後までひたすら銃殺、銃殺、銃殺の嵐。銃殺前は形式的な裁判で書類の名前を読み上げ、「処置は?」「銃殺」と何度も何度も何度も繰り返します。

そしてこの一連の死刑執行が超残酷で、名前を読み上げられたものは大勢が押し込められた地下の監獄から出され、同じ地下の銃殺場で服を脱がされ、5人〜6人ずつ全裸で後頭部を撃ち抜かれます。死体はトロッコで運搬され、足をロープで吊るし地上に引き上げられ、トラックに満載されてどこかへ運ばれていきます。これの繰り返しです。そういえば、映画「カティンの森」でも赤軍兵士はご丁寧に一人ひとり後頭部を撃ち抜いていき、背筋が凍るような銃殺シーンでした。

主人公はおそらくは有能なチェキストで、顔色を変えず裁判と死刑執行を淡々と行っていきます。たとえ親族や知人が目の前で銃殺になろうとも、です。しかし繰り返される殺人行為に徐々に悩み苦しんでいき、ラストは精神が壊れ自ら全裸となり銃殺場の前に立ち、取り押さえられることになります。

ナチスがガス室を発明したのも、銃殺を行う兵士の精神的な負担が大きすぎたためであり、銃殺を行う隊員たちにはその前後に酒が振る舞われ、しばしば泥酔したまま銃殺を行う者もいたそうです。「炎628」にも酔っ払ったまま機関銃を乱射する兵士がいましたね。この映画でも、銃殺隊員がドラッグを吸い込んでいるようなシーンがあります。

はっきりいって見る必要は全くない映画ですが、凄まじいカルト映画とも言えるので、そういったものや、この辺の歴史にどうしても興味がある人は、見てみるのもいいかもしれません。憂鬱度MAXです。評価不能なので敢えて点数は無し。

他にも共産主義関係だと、Filmarksに映画の登録自体がないようですが、スターリンがウクライナ国民に対して行った、500万人が犠牲になったとも言われる「ホロドモール」と呼ばれる飢餓テロを描いたFamine-33という映画があるらしいので、いつか観てみようかと思います。だからウクライナ国民はソ連に敵対するナチスに対して協力的な人間が多かったんですね。
ソ連において一般市民のなかから些細な罪から反逆者扱いして、牛や豚を解体するかのように次々と処刑していくチェーカー(KGBの前身)たちに唖然とする。正直言ってチェーカーが処刑して合間にちょっとしたドラマがあってまた処刑するという展開を延々と繰り返すので一ミリも楽しくないが、当時のソ連の恐怖政治の怖さをまさまさと見せつけられる。

そして見ていくうちに主人公のチェーカー将校やその部下たちの人を殺していくストレスやそれをおくびに出せない状況が画面からあらわれて、いつしか彼ら同様永遠に人殺しをしていく異常状況に精神を蝕まれ『実録私設銀座警察』の渡瀬恒彦のようなこの世の地獄を味わっているような気分に。チェーカー関係者が人殺しの負担を軽減するため酒やクスリに溺れているのもどうしようもない苦しみを増す。

主人公の将校が劇中一切笑わず、あまり私情を口にしないのが監視された社会の状況を如実に表している。そんな異常な状況に耐えられず、序盤は冷酷そうな主人公の将校が精神を崩壊させ破滅へと向かうのが切ない。

男女全裸にさせられ、五六人一列に一気に射殺していく処刑場面がショッキングで下手なホラーより怖い。さすがに血が出たりなどの残酷な描写はないものの、殺された人間を段々と処理していく描写で生の射殺に立ち会っているような嫌な気分にさせていくのが上手い。そして射殺では省かれていた血が、疲弊した主人公が見るイメージショットで一気に溢れ出てきて彼の壊れゆく内面を表現する流れも見事。

崩壊した主人公の結末を浴びせられるホースの水で示唆するラストが怖い。そこから劇中一切登場しなかった笑い声で締め括られるラストがシニカル。

ちなみにチェーカーたちは酒を呑みながら処刑し、そのままの状態でシャワーを浴びていたけれど現実に酒を呑んですぐにシャワーを浴びると体温が安定しなくなり体調を崩しやすくするので真似しないように(酒を呑んだらシャワーや風呂に入らないのがベスト)。風邪はもちろん、最悪心臓マヒになるよ。

あとこんな状況を生んだ根源とも言えるスターリンだけれど、晩年その報いを受けるかのように脳梗塞で倒れたとき誰も助けず一日その場に放置されていたとか(スターリンの娘の証言)。自分を永遠にしようとする権力者のあがきと努力の是非はともかく、こんな非情すぎる手段を使うとあとでしっぺ返しを食らうことを覚悟すべき。
酸基
4.0
「炎628」に比べて圧倒的に知名度は無いが鑑賞後は臓腑に溜まる。人間殺処分場の模様が淡々と続く様子も異様だが、撃った弾が外れて対象者が恐怖のあまり発狂する場面は一瞬でも戦慄のインパクトを受ける。認知すらされないままでは惜しい映画のため、是非とも日本語字幕版が欲しい。レビューで詳細を記述してくれている人たち、ホント有難いです。