指の間から砂がこぼれ落ちるように、徐々にしかし確実に失われていった15歳の少年の日常。
孤独と向き合い、孤独と共に生きること。
父の教え(ときに正しいとは言えないけど…)と少年らしい意地があったとはいえ、チャーリーは齢15にしてそれを肌で感じていた。
出会った大人はみな悪人ではなかった。でも生きることに必死で、相手を思いやる余裕はない。
守るべき存在への優しさがない世界でも、お腹は減る、喉が乾く、愛する相方がいる。
だから生きて歩く、今日も明日も。
何度も何度も諦めそうになった私を、チャーリーは見事負かしてくれた。
希望というほど甘くはない、純粋にすがる気持ちに、気まぐれな神様は微笑んだ。
でも安易な感動作には決してさせない彼の眼差し。
これからこの世の中でどう生きる?そう自分に問うかのように。
そう、ここが始まりだ。