ゆず

サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶のゆずのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

期待値ゼロどころか、アルバトロスのロゴ見て「微妙なんだろうなー」くらいの気持ちで見始めてしまった。が。
「なぜ人は他人の記憶はすぐ疑うくせに、自分の記憶は疑おうとしないのか。その記憶、都合よく改ざんしてません?」っていうメインの部分はとても面白かった。
自分以外に悪者を押し付けて、都合よく記憶を捻じ曲げてしまう、っていうのは小さなモノなら誰でも覚えがあるんじゃないかな。

「反省も成長もまるでしていない…!」ってガッカリしながら眺めてたけど、最後にはちゃんと自分と向き合ってくれてよかった。和解できたのは主人公より、父親と友人の成長・忍耐強さによるところが大きい気もします。

ラナ関連のパートではドMなフランコに笑ってしまったけれど、過去の映像とともに、常に自覚なく他人を巻き込み、かつ自分を被害者に持っていく天然クズぶりだとか、薬物依存、性癖…というより死への衝動みたいな破滅型なところ?が分かってくるのは案外楽しかったかな。
ラナの過去についてはご想像におまかせします、って感じでフェードアウトしちゃうけれど。正直事件関連をとっぱらうか短くして、彼女と友人と父親の話をもっと見せてほしかった。原作あると削るわけにもいかないんだろうけど、事件関連のパート、あんまり必要なかった気がしちゃう。

まあ思いがけずジェームズフランコの良い笑顔がいっぱい見られたし(彼女に首絞めを乞う図とかも)、アンバーハードは美しく、エドハリスは渋い。何よりジムパラックとの友情パートが微笑ましい。仲直りできてよかったなー!メインは父親との和解だけど。
ゆず

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