れおん

五日物語 3つの王国と3人の女のれおんのレビュー・感想・評価

2.7
3つの王国の3つの欲望を秘めた女の物語。「母になること」を追い求め、「若さと美貌」を追い求め、まだ見ぬ「大人の世界」へと想いを馳せる。別の王国のそれぞれの世代の残酷なまでの女の性を表現する。彼女たちの願いは形ばかりに叶えられるも、数奇な運命を辿ってしまうこととなる。

民話集『ペンタメローネ 五日物語』原作。『ほんとうのピノッキオ』マッテオ・ガローネ監督脚本。

リアル不思議の国のアリスのような世界観。彼女たちは悪魔の囁きに導かれ、たとえ悪しき選択であろうとも、躊躇なく自らの欲を叶えようとする。不思議な世界で繰り広げられる彼女たちの滑稽な姿は独特で、ある意味美的で、惹かれる部分はあった。異なる物語の織りなされ方にも工夫があり、3つの時間軸が繋がるとき、正しき運命の導きが与えられる。
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