このレビューはネタバレを含みます
ゾンビ映画って危機に直面した人間を人間社会を描かなければ名作にならない。
この映画は韓国のマクロな問題点を抑えた上で、そのプラットフォームに展開する人間をうまく描いているので十分名作だと思う。
軍の知り合いなどにエリートのつながりで自分だけうまく切り抜けようとする姿に韓国社会の問題がかいまみえる。
マ・ドンソク演じる豪快なおじさんも、ユン・ユ演じるエリートの嫌なパパも最後は身体を張って家族を守る。グウェルムも最後に怪物と戦うのはお父さんだった。この辺に韓国のマッチョ思想が垣間見える。
また感染している人と感染したかもしれない人の分断もうまく描いて,コロナでの人々の分断を思い起こさせる。
ゾンビは資本主義で踊る人なのか、コロナの感染者のメタファーなのか、いろいろ考えさせられる