さまよえる象人間

新感染 ファイナル・エクスプレスのさまよえる象人間のレビュー・感想・評価

1.0
(結局鑑賞したので全面改定)
ポップコーン映画としては正しいだろうが、これをゾンビ映画の代表作という扱いで語るのは少なくともジョージ・A.ロメロとダン・オバノン(二人とも故人だよ畜生)に対する侮辱以外の何物でもないし、まして『アイアムアヒーロー』と比較すること自体あちらに対して失礼というものだろう。

とにかく全編通じて感じるのは、この作家は端っからゾンビに興味がなく、専ら社会問題や人間関係ぐらいしか情熱を注いでいないんだろうなぁ、ということ。というのも予告編から垣間見えたゾンビ描写の駄目さ(クリシェばかりで新鮮味がない)を払拭する絵が本編内で最後まで出てこず、観ている内に「俺一体何の映画を観に来たんだっけ?」と感じてしまうぐらいにパニック描写が退屈。

監督が注力しているらしい人間ドラマにしても、ただただベタな上に感情表現が過剰。オチは予告編で大凡推察できるので驚きもナシ。

大画面で観る意味も希薄だったし、一体何のための映画なのだろうという感じ。