ミサイルちゃん

新感染 ファイナル・エクスプレスのミサイルちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます


齢31にして初めてのゾンビ映画は、数十分に一度、隣の人に「ねえ!こわい!」と報告したくなる己の硝子メンタルを知りました。

泣ける、という評判は聞いていて、
でもこのくらいの親子愛じゃ私は泣かないなーと俯瞰して見ていたら最後の最後で泣かされた。
「生存者と確認できないなら撃て」と兵士が引き金に指をかけて、
あーやっぱり一番怖いのはゾンビじゃなくて人間でした、ってオチかよ絶望だよ、と完全に諦めていたら聞こえてきた歌。
歌、が人間と人間じゃないものを分けるもの、という予想を超えたラストに今まで経験したことないぐらい、目と鼻の奥が一気に熱くなって、エンドロール終わっても涙が止まらなかった。
音楽が持つ力を全肯定された気がして、音楽が大好きでやまない自分はこのラストが本当に大好きだ。
そして、彼女が歌っていた歌がアリランなどの韓国の歌ではなく、ハワイ語の歌詞というところもとても良かった。

帰宅して考察ブログを読んでいて、
朝鮮戦争やセウォル号事故のメタファーもある、という点も興味深かった。
確かにこれは日本版でリメイクしても、ここまでリアリティーはないだろう。
トラウマティックだからこそのリアリティー。

ゾンビ怖かったけど、
駅の2階からガラス突き破って上から大量のゾンビがバラバラ落ちてくるとこと、
列車の後ろにゾンビがつかまって、大量のゾンビが引きずられていくとこは笑えた。
ゾンビ映画好きの知人が「ゾンビ映画面白いよ!」って言ってた理由がちょっと分かった気がする。