ZUSHIO

新感染 ファイナル・エクスプレスのZUSHIOのレビュー・感想・評価

4.7
マ・ドンソク観たさに鑑賞したものの、思いの外コロナ騒動中の今、考えさせられることろも多い映画だった。特に感染者よりも、猜疑心に駆られた人間の方が恐ろしいという描写は、さながら電車内でマスクしていないだけで怪訝な顔をされたり、車両を降りるように言われたなんていう、今の日本の状況を示唆しているよう。
ゾンビという装置はジョージ・A・ロメロ監督の元祖からして、資本主義的な欲望に駆られて人間性を失った者のメタファーとして機能してきたが、この『新感染』も主人公の設定が、ファンドマネージャーだということが巧みにねじれたメタファーになっていて素晴らしい。
という高度な分析にも耐えうる、エンタメゾンビ映画としても素晴らしい映画だった。
ZUSHIO

ZUSHIO