スローターハウス154

新感染 ファイナル・エクスプレスのスローターハウス154のレビュー・感想・評価

3.9
2020/5/3

『インターステラー』然り、不仲の父と娘がスッタモンダを経て絆を取り戻す系統の物語になぜか涙腺が緩みがち。父と息子じゃダメなんです、泣けるのはいつだって父と娘。
いつの世でも、父の愛を子が解るのは子が世間の辛酸を舐めるようになってからだ。父が背中で何を語っていたのかを識るのは、今ではなくいつかずっと先のこと。だから父親というものは幼子には嫌われるもの...なのかもしれない。
もちろん、世の中には本当の屑親も一定数存在はするだろうけれど、それは別として。
韓国の映画はそれほど観ているわけではないが、家族や親を大事にするという文化というか風習が今作でもベースに有るような気がしました。それに対し現代日本の精神的・物理的な核家族化の傾向...昨今の日本の娯楽作品には家族の関係ってあまり描かれないイメージがある。それが良いのか悪いのかははっきり言えないが、お隣の国ながらこの意識の違いは一体何によるものなのか。
後半のゾンビの一群が貨物列車に次々とジャンプ&ハングする異様なシーンに韓国映画の底知れぬ何かを感じた。韓国映画がアツイ時代が来た。お隣の国日本の映画界もぜひそのエネルギーに呼応するようにアツくなれ。