M・ナイト・シャマラン監督!
×
ブラムハウス製作!
アニャ・テイラー=ジョイ!
vs
ジェームズ・マカヴォイ!
「ビリー・ミリガンかっ!」と総ツッコミされそうな設定ですが、ソリッド・シチュエーションな舞台に、異常で複雑なキャラクターの犯人、まさかのサプライズ路線など、終始まったく萎えることないエキサイティングな映画です。
とにかくジェームズ・マカヴォイの怪演に圧倒されます。カウンセリングで嘘がばれてデニスになるところは白眉。人格の変貌がもっと漫画チックだったらば、より嬉しかったかも。
ただ新人格“ビースト”を呼び出すために「不純な若者の生贄が必要」というのが飲み込みづらく、また、虐待という同じトラウマを背負っているから主人公だけ許される、というのは救済なのかどうか判然とせず、首肯しかねるポイントも。
(主人公自身トラウマを乗り越えるドラマは素晴らしいですが……)
それにやっぱりシャマランの悪癖である、病気や障害の恣意的な利用の危うさは否めません。
とにもかくにも『ミスター・ガラス』も観なきゃ……!
ちなみに毎度お馴染みシャマラン監督のカメオ出演、本作は「フーターズが大好きなアパート管理人」ですね。