8さん

ドリームの8さんのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
4.0
NASAの歴史的な偉業を支えた知られざるヒロイン達の活躍を描いた伝記作品。

1961年、アメリカはソ連との熾烈な宇宙開発競争を繰り広げていた。NASAのラングレー研究所には、ロケットの打ち上げに欠かせない計算を行う優秀な黒人女性達のグループがあった。その1人、天才的な数学者キャサリンは宇宙特別研究本部のメンバーに配属されるが、そこは白人男性ばかりの職場で劣悪な環境だった。仲の良い同僚で、管理職への昇進を願うドロシー、エンジニアを目指すメアリーも、理不尽な障害にキャリアアップを阻まれていた。それでも仕事と家庭を両立させ夢を追い続けた3人は、国家的な一大プロジェクトに貢献する為自らの手で新たな扉を開いていくのだった…


『夢をつかみとるには、追い求め続けること。』


「ヴィンセントが教えてくれたこと」「ジーサンズ」の監督作品という事で、相性は絶対に良いはずと思い劇場へ。かなり好感触な作品!まだ人種差別が日常生活に色濃く根付いていた時代だけに、ごく自然なふるまいの一部として習慣化されていますが、その時代背景が切なく胸に迫ってきます。偉大な夢=強い志を持った彼女達は、黒人という立場をわきまえながら「科学者(黒人)としての生き方(意地)」を見せてつけてくれます。躍進していく途中には、幾つもの障害にぶつかりますがご機嫌な音楽とユニークな演出で着実に進んでいく姿に勇気づけられましたね。どんなに困難な状況下でも、自分や仲間を信じ続ける信念こそが成功の鍵だと教えてくれます。
どんどんBIGな女優になっていくタラジ・P・ヘンソンを筆頭に主役の3人には、今後も注目していきたいと思います。
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