Ash国立ホラー大学院卒論執筆

レッド・スパローのAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

レッド・スパロー(2017年製作の映画)
4.2
【信じ難い結末】

二国間で陰謀、策謀、嘘が渦巻く泥沼の戦いが繰り広げられる中、望まずスパイとなったバレリーナ(=ジェニファー・ローレンス)の運命も翻弄される。

ジェイソン・ボーンのように「実はCIAの極秘計画の秘密工作員だった」とかではなく、本当にただの一般人という所が面白い。幾つかの仕掛けを除いては主人公の実感覚で物語を感じられるので、良くも悪くも(過激な拷問シーンがある)感情移入しやすい。

ただ少し気になるのは英語。ジェニファー・ローレンスは一般人なのに英語の発音が完璧(ロシア訛りじゃない)だし、KGBなのにほぼ全員訛りのない英語で会話。ロシア語が聞きたかったンゴ…(´;ω;`)

訓練所での「やつを満たせ!」…これはあるあるですよ。特に女スパイならハニートラップは常套手段。逆に男は冴えない普通のやつが多いと聞く(CIAの場合)。『ギフト』で復讐者だったCIAのアイツとか冴えない中年白人の典型例みたいな見た目だし、『MI』や『007』などと違ってリアル路線だと分かる。

『裏切りのサーカス』と同じで原作者が元スパイらしい。当然、元スパイの描くスパイ小説はリアル路線…。というかリアル過ぎてリアルか否かも判断できないほどw

信じ難い結末…これは謳い文句顔負けの展開。普通の人間ではここまでしないだろうな。身体的・精神的な耐え難い拷問の中で主人公の何かが変わったのかも知れない。もしくは血か。(叔父がマジでプーチンの影武者で草)


「終わったら解放しよう。だが君は戻る。これが天職だから」