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ウエストワールドのAZのレビュー・感想・評価

ウエストワールド(1973年製作の映画)
3.3
ロボットが反逆を起こす展開は、もはや新鮮味を感じない。巨大遊園地「デロス」に過去の世界を擬似体験しにくる富裕層の姿は、なんだか滑稽に見える。

これは今でいうオンラインゲームのアバター的なものだろう。それぞれの役に徹しつつ、どんなこともしても良い。しかし、犯罪を犯せばこの世界の中では牢屋に入れられる。ただ、どんなにロボットを殺そうが人間側は決して危害が及ばない。

オンラインゲームですら、それに影響を受けてリアルの場で犯罪を犯してしまう人がいるのに、リアルな世界で擬似体験してしまったら、より悪い影響を受けるのではないだろうか。その皮肉として、最終的に返り討ちにあうわけだが。

シナリオや指示に従って住民達が行動する姿は『トゥルーマン・ショー』を思い出させる。また、人間がアンコントロールなものをコントロールしようとし、崩壊していく姿は後の『ジュラシック・パーク』に繋がったという。
あと、"ガンマン406号"の歩き方や仕草に独特の雰囲気があり、そして追いかけてくる姿はターミネーターっぽくて不気味だった。

そういう原点的な作品を鑑賞出来たのは良かった。
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