きょんくん

否定と肯定のきょんくんのレビュー・感想・評価

否定と肯定(2016年製作の映画)
4.0
イギリスの裁判制度は訴えられた側に立証責任がある。
これがこの裁判を難解にし
緊張感を与え
素晴らしい法廷劇たらしめているから皮肉だなあ。
何といっても実話なので。

ホロコーストはなかったとでっち上げる差別主義者のペテン師が
歴史学者の主人公から著書で全否定されそれを理由に名誉毀損で訴えるというお話です。

まさに弁護団を組んで裁判に挑むのですが
作戦立案
情報収集
実際に裁判で弁護する弁護士
全て仕事は振り分けられ
その都度作戦会議を開きながらチームで戦う様はスマートでクールでした。

対するペテン師は口だけ達者で議論のすり替えを行う愚者でしかなかった。

そしてやはり法廷劇だけにとどまらないホロコーストを扱った事に対する制作側の真摯な気持ちはそこかしこに感じましたし
実際は難解であったろう裁判を私位でも解るように間口を広く制作された事にも感謝でした。

ところで余談ですが
マークゲイティスにアンドリュースコットが!
さすがイギリスが舞台だけの事はある!
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