この映画で描かれているボーイジョージの恋愛体質っぷりに、なんかシミジミした。
恋愛関係においては、完全に魂が女の子なんだなあ。それもジェンダーに囚われた、古い女性観を丸呑みして、彼氏のためにご飯作って待ってたり、尽くす女をやっている。生まれてくるのが30年遅ければ、こんな苦労はなかったのかもしれない。でも、そうするとあの数々の名曲も生まれなかったのかもしれない。ボーイの歌詞は基本的に演歌だよね、と思った。
そして、恋愛がうまくいってるかどうかが、ミュージシャンとしての活動にもろに影響したんだよね。なんだか昔の日本のアイドルを見るようだ。
主演のダグラス君、頑張ってましたよ。引っ越しのたびに小脇にマネキン抱えて歩いていくのが可愛いかったし、笑えた。
全体的に、80年代ニューロマブームの雰囲気をヴィヴィッドに再現した（実際のを見たわけじゃないから、その通りかどうかは知らんけど、説得力あった）映像だけでも楽しかった。あの時代のロンドン、ファッションや音楽のムーブメントだけ見たら現代よりも遥かに面白くて刺激的に見える。それだけ社会情勢がきつかったことの裏返しなのだろうか。若者が生き辛いのはいつの時代も変わらないのか。
劇中でも神のように崇拝されていたデヴィッド・ボウイは、姿は見えなかったけど、誰かに演じて欲しかったな。
あと、マルコム・マクラレン役のマーク・ゲイティスはハマっててよかった。（実権握ってるけど胡散臭い奴、という役どころがこれ以上似合う役者っている？）
※AmazonUKの有料配信で鑑賞。日本語字幕無いです…泣
