ゆき

牝猫たちのゆきのレビュー・感想・評価

牝猫たち(2016年製作の映画)
3.5
自分を商品とし同じ環境で生きる、異なるタイプの3人の女性日常を不器用なりに自分を貫く男性たちが色つける2時間。
ロマンポルノというだけあって5分に一回の濡場を覚悟していましたが、、、適度な性描写とほぼ人物背景の見えない上にオールアテレコで作り物みたいな人達、安っぽく描かれた街の感じが案外ぐっときました。

本名も知らない仕事仲間、買ってもらう女と直接人として向き合えない客。愛情を向けられない母親とその人しか知らない子供。お互いに見ているのは一面だけでその他の表情は知る余地もなく平行に進む時間。
人といるときは笑っていても一人になって雑踏に塗れて独りになると全て疎ましくなるから、とりあえず目を閉じることで孤独との戦いを戦線離脱する。きっと相当なパリピでもどこかしら共感できるものは見つかるのでは。

3人の女性はもちろんですが、個人的には子役の男の子と舌足らずなベビーシッターのミカミ、そして金田さんの熱演が作品全体のとても良い味付けに感じ心くすぐられました。
ゆき

ゆき