君の名前で僕を呼んでのAPlaceInTheSunのレビュー・感想・評価

濃淡様々な緑色が織りなす生命感あふれる爽やかな北イタリアの風景。

対してティモシー・シャラメの痩せた体とナイーブな表情。これまた美しい。
ギリシャ考古学者である父親が発掘するギリシャ彫刻にそっくりでもあり。

傷ついた息子に寄り添う父親に一番胸を打たれる。
まだ17歳の彼にとって破れた恋愛は貴重な経験だから無理に立ち直らなくて良い。枯渇し消耗してしまう。その経験丸ごと大切に育んで咀嚼しなさい、と。

1980年代にカトリック国家イタリアで同性愛に破れた息子に、誰がこんな事を言えようか。号泣。