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君の名前で僕を呼んでのucocinemaのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.0
前半ののろのろ過ぎる時間がまどろっこしかった。焦ったくて焦ったくて観るの諦めようかと思ったけど話題になっただけの何かはあるはずという期待で観続けた。

彫刻系美形の17歳のイタリアの少年。本が好きで博学。ピアノが上手。
ゲストのアメリカ人は24才。人を惹きつける魅力を持つ。余裕があって自信があるように見えた。
2人が そう なってからのエリオの様子にオリバーは怯える。聴いても曖昧なエリオ。オリバーの怯えは恋する者のあの怯えだ。

何より息子を所有物として捉えず、一人の人間として、かつての後悔を踏まえて自由にそのまま受け止め抱擁する両親が素晴らしい。
明るく静かに包む美しいお母さんと、哲学で導くお父さん。その2人の関係も素敵だった。

お互いの愛を確信してからの展開はとても早く観やすかった。寧ろあっという間。

「なにひとつ忘れない」
増えない時間を象徴する言葉ではあるけれど、それ故に神聖さを持つ時間になり得る。

途中までスコア2.7だったけど後半はかなり好き。
恋愛の相手が異性であれ同性であれ強く想える人に遭遇できるのは素晴らしいこと。
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