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君の名前で僕を呼んでのtomoのネタバレレビュー・内容・結末

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

予備知識ほぼなしに視聴、視聴地域の関係で英語字幕しかなかく細かい会話のニュアンスがわからなかったせいか、最初は幼さの残るイタリアの青年とアメリカ人の中年の禁断の一夏的な話かと思って見始めた。途中で「思ったより純愛感が強いな?」と思い視聴中に片手間であらすじを検索したら、アメリカ人の彼の設定は若干24歳の大学院生と判明し驚愕。役柄のイメージから勝手にオッサンだと思い込んでマジすまん。設定をわかって見ていた後半は確かに若者に見えてむず痒くなりました笑。
感情の機微の描き方が丁寧で全体的には良かったが、両親やガールフレンドに理解がありすぎてちょっと非現実的に感じ冷めてしまった分0.2点減点。17歳の息子が海外からの同性の滞在客とややこしいことになるのをあんなにおおらかに見守れる両親はいないよ。現代が舞台ならともかく、80年代に設定だからなおさらね。
燃え上がるような恋は眩しいばかりの夏の景色の中で描かれるが、その終わりは思ったより呆気なく、数年後に訪れる残酷なダメ押しは真冬の冷たい景色の中。ユダヤ教のバックグラウンドという共通点もあった二人の寂しいくらいあっさりした結末が、ユダヤ教徒にとって大切なハヌカの時期に訪れるのが出来過ぎのようなしんみりするような。
主演俳優の演技がとても良かったので、最後の涙を見ながら、これを目の前で見ていたら結末は変わってたな、と思わされた。
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