1980年代イタリア
フランス的なのか、イタリア的なのか、普段見慣れている映画とは違った感覚。
各カットがふわっとしているような、各カットに持たせる意図や意味が薄味の調味料のようなそんなカットの連続が、退屈であり、この上なく長く感じてしまう。
苦手だな、、、
と、ふと気づく。
いつしか、忙しく繋がれたカットの連続の作品しか受け付けなくなっている自分に。
この感覚は、どこか自分が「型」にハマり切ってしまっているから感じてしまうのだろう。その型にそぐわないから、どこかでバカにして否定している安直で軽率な自分に気づく。
最後の少年の思い、そして父の思いを知った時は、この映画を見て良かったとしみじみ思えた。
この心に沁みてくる感じは、この作品の持つ速度だからこそ出しえた余韻の長さなのだろう。
それにしてもタイトルの意味が見終えた後もしっくり来ないのだが、それは作品をちゃんと理解してないことのように思え、軽い敗北感が残ってしまっている。