完全版は初見。
森さんこんなに怒ってたっけと思った。アレフ支部・右翼団体・住民会議。各地獄めぐりを経てのアレフ上層部・荒木浩らの振る舞いに怒りが禁じ得なかったのかもしれない。劇場で観ないとわからないこと、前作と合わせて観るとわかることがあるなと。
そして何より、カットされていた松本智津夫元死刑囚の三女・松本麗華のシーンがすごい。英語で自己紹介してと森、それに対しオウム内での自分の名前(アーチェリー)でなく「My name is Rika Matsumoto.」と答える。「お父さんがつけてくれた名前だもの」とも。彼女の複雑なメンタリティを垣間見た気がして、とても切なく思った。あと「学校に行きたかった…」とすら語る松本麗華。そんな寂しい彼女をだれも書かなかったしどこも撮らなかった。
全面擁護するわけではないけども、彼女とてメディアという圧倒的暴力の被害者なのだろう。
自分のいう正しさを疑え。
