しがい

レザボア・ドッグスのしがいのレビュー・感想・評価

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)
3.9
初鑑賞時より遥かに楽しめました!
やっぱり私はスティーヴ・ブシェミが大好き…(笑) 何が凄いって言えるわけじゃないけどこの人の芝居がもっと見たい!って思わせる。絶対にチップは払わん。と強情なピンクですが、冒頭の彼の態度がこの映画の展開ではわりと重要なポイントなのかなと思います。
前半は、めそめそと女みたいに喚くティム・ロスの演技もすごくすごく笑える。‪この人も大好き。
(そういえば、『ファニー・ゲーム』でボロボロのティム・ロスにもフェチを感じるものがある)
マイケル・マドセン演じるブロンドはあの状況下でも余裕たっぷりに、だからこそ何をしでかすか分からないスリルを孕んでいて魅力的だしやはり滑稽でもある。

ブロンドの独擅場をオレンジの銃撃がぶち壊してからは一転してシリアスに。
結論、ワルの道に“情”は命取りであるというお話かと思います。
カフェでのくだらない雑談シーン(マドンナの話)で一切口をきかなかったピンクだけが生き残る結末ですから。
そしてオレンジの気まずさと背徳感を想像することで再度彼に笑わされる。

普通のクライム映画ならハイライトになる筈の強盗シーンをまるまるすっぽかし、ワルの大人たちがもたもたと疑心暗鬼を巡らす密室劇に終始するというフリースタイルな作風もやっぱり新鮮だし、有名なオープニングからしてタランティーノのセンスやばいな。と再確認できました。
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