「あばずれ」を見逃したので見比べられないのがつくづく悔やまれる。
義母役のクソだらしない感じはよかったけど長めの絡みを見るのはキツかった。
復讐するとき正面ドアから入るの変な感じ。

レイトショウ特集／ゆきてかえらぬ　渡辺護 官能の旅

『あばずれ』のリメイク。渡辺護は本作『変態SEX　私とろける』の一年前に『少女縄化粧』を撮って、それなりの手ごたえを感じたのだろうが、やはり時代設定を変え、緊縛ものの要素を加えたことで『あばずれ』から離れてしまったことで後悔が残り、いま一度ちゃんとリメイクしてみたいと思ったのではないだろうか。

大阪が舞台のはずなのに、突如、無人の「新宿の目」の前での殺しの場となり（女と拳銃！）、クライマックスの闇に浮かぶ荒涼たる砂丘は、それなりにリアリズムで描いていたはずの『あばずれ』とはまたひと味ちがうクールな感触を受ける。

ちんぴら役の佐野和宏はピンク映画2本目。ラピュタ阿佐ヶ谷でのトークショーによれば、ピンクデビュー作『ラビットセックス　女子学生集団暴行事件』（1980）の監督ガイラ（小水一男）から渡辺を紹介されたそうである。「内田裕也みたいだな」と述懐していたのには笑った。

Filmarksのスタッフ、キャストを補足。

脚本：渡辺護、吉田義昭　撮影：久我剛
出演：夏麗子、杉佳代子、佐野和宏、津崎公平

監督のデビュー作「あばずれ」の脚本を一部カットしたリメイク作品。

主演の夏麗子、そのブサイクっぷりといったい何頭身なんだよ！という体型がいたいけな女子高生としてはリアルではあるが･･･
強姦され、処女喪失。男手ひとつで育て溺愛していた娘の不幸に父親は踏切で投身自殺。
行方をくらましていた娘は西で淫売となり稼ぎまくりながら、復讐の機会を狙っていた。
不細工ヒロインが大人の売春婦になってそれなりに蝶に変身。幼児体型は変わらず。

作品としては並と思われるが復讐を遂げるレイプシーンにおける砂丘の風紋がめちゃくちゃエキセントリックでカッコ良い。
性悪女を若い男にレイプさせても自分と同じ目に合わせた事にはならんでしょうから、男と一緒に殺しちゃうしかないのね。