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トゥルー・グリットのbennoのレビュー・感想・評価

トゥルー・グリット(2010年製作の映画)
3.9
コーエン兄弟監督作品6作目…。

1969年…ジョン・ウェイン主演の西部劇『勇気ある追跡』のリメイク…。

“You must pay for everything in this world, one way or another. There is nothing free. Except the grace of God.”
この世は何かしたら代償を払わなきゃいけない。代償なしで手に入るのは神の慈悲だけ…。


14歳の少女マティ(ヘイリー・スタインフェルド)…。父親が雇い人チェイニーに殺され、彼女は復讐を誓います…。

そこでマティが雇ったのは酒浸りで、片目を失った保安官コグバーン(ジェフ・ブリッジス)…。

彼はマティの話に乗り気ではありませんでしたが、彼女の狡猾な交渉力と報酬の魅力によってその復讐を引き受けることに…。

そこに別件でチェイニーを追うテキサス・レンジャーのラビーフ(マット・デイモン)が加わります…。

コグバーンとラビーフはマティを置いてチェイニーが逃げ込んだインディアン居留地に向かいますが…マティは決死の覚悟で追いかけます…。

そして3人の復讐の旅は……。

本作は西部劇でありながら、マティの目線で描かれているところが多く、見せ場となる銃撃戦は超ロングショットで全体を俯瞰で魅せるシーンを多用…ただコグバーンが手綱を咥えガンズ・アキンボ(二丁拳銃)で4人の敵と戦うシーンはカッコいい!! そしてラビーフ…愛銃カービン銃での狙撃も見どころ…。

また、見せ場と言えばコーエン兄弟の真骨頂、会話の妙技…仲の悪いコグバーンとラビーフの子供じみた言い争いから銃で乾パンの撃ち合いを始め、互いに貴重な弾丸と食糧を無駄に浪費する始末…それを醒めた目で見ている14歳のマティ…彼女が一番大人…そんな3人の会話は普段よりは毒は少な目ながら楽しめます。

…と言うのも?! …エンドロールでまた発見…!!
Executive producerにスティーブン・スピルバーグ …

終盤の素晴らしいシークエンスには涙腺もやばく…冒頭のナレーションであったように、マティは復讐の代償に大きなものを失います…。

しかしながら…彼女の中ではTrue Grit(真の勇気)の存在であるコグバーンは永遠なのです…しみじみと素敵な余韻の残るラストです…。


thanks to; JTK 師匠𓂃𓂂𖡼.𖤣𖥧𓈒◌܀
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