クラスの中心にいる可愛い女子が、グイグイ来てくれて、翻弄されるというシチュエーションはイケてない草食系男子にとってはまさにどストライクのシチュエーション。
こりゃたまらん!というツボを次々とピンポイントで突いてくる月川監督の演出。
まあ、女性ウケは悪いでしょう。だけど許して下さい、こういうのモテない妄想男子にとっては大好物です。
「君も覚悟を決めなさいっ!」
って、そりゃニヤケがとまらんですよ…
とまあ、そんなニヤニヤな展開も後半にはガラッと趣きが変わり、迫る死と向き合う展開になだれ込んでいくわけで。
この映画は、決して桜良が不慮の死を遂げて悲しいという事ではなく、
春樹には「たくさんの人と心を通わせて欲しい」そうすることで、桜良の魂も「春樹の中で生き続けることができる」
というメッセージを受け取った僕が、教師として改めて生徒達と向き合おうと決意する。
という前向きな物語である、と私は受け取っているのハズなのですが…
ラストシーン、12年の時を経て再開する2人。微笑む桜良と涙を浮かべる僕…
映像、音楽、ストーリーが三位一体となって襲ってくる展開。
あぁ切ない、鳥肌がとまらん…。
このエンディングで桜良を失う喪失感が強烈過ぎてとても耐えられず、すぐまた桜良の姿が見たくなりもう一回見てしまうというこの中毒性。
この作品での浜辺美波さんは神がかってますね。北村匠海くんの柔らかい雰囲気もとてもいい。地味キャラを演じながらも、確かな存在感で貫禄を示してくれた小栗旬さんさすがです。