白いかざぐるま

前科者の白いかざぐるまのレビュー・感想・評価

前科者(2022年製作の映画)
4.2
仕事をしていると、よくわからないままずっと休んでる人、無断欠勤で連絡が取れなくて困ってしまう人が常に一定数いる。

理由を聞いても、当たり障りのないことしか言ってくれないから、こちらも原因がよくわからないまま退職をしてもらう。こんな事がとても多い。

この映画に興味を引かれたのは、真面目に更生しようとしていた男が、突然姿を消すという所で、その背景にどんな事が描かれているのかを知りたかったから。
無断欠勤と殺人事件は全然違うけど、理解できないものを少しでも知りたいという思いがあった。

結果、感じたのは負のループにはまってしまった人はそこから逃れようとしても、大きな流れの中で闇に押し流されるということはあるな、という事。
元受刑者みどりさんのセリフで、そういった人達からすると「普通に生きて、働いている人」が発する正論は「強すぎる」らしい。

確かに、自分も意図せず上から目線で正論を話していたかも知れないなと。
人に寄り添うってことはホント難しくて、めんどくさがりな自分にはとても難しい。
すぐに「それくらい自分で何とかできるだろ!」って反射的に思ってしまう。

そうだよな、こんな感じじゃ「強すぎる」よな。
弱い人からすれば話したくなくなるだろうな…。
うーむ、反省はするけど変えられる自信はないな。