シャチ状球体

ブレア・ウィッチのシャチ状球体のレビュー・感想・評価

ブレア・ウィッチ(2016年製作の映画)
3.6
初代が「エイリアン」なら、本作は「エイリアン2」だ。

魔女も怪奇現象も殆ど見せてくれなかった初代ブレアウィッチと違い、今作では序盤から登場人物の1人が足を切ってしまうなど、不穏な空気が常に漂っている。そう、そもそもコンセプトが異なっているのだ。初代は"本当にあるかもしれない恐怖"を描いているのに対し、本作は"POVホラー"というジャンルの中で観客に恐怖を与えることに挑戦している。だから、正直あまり怖くはないんだけど、その代わりにある程度の(良い意味での)嫌悪感は保証されている。

暇潰しには最適だし、量産されているPOVホラー(モキュメンタリ―)の中では一定の水準を超えている作品と言えるだろう。

上にも書いたけど、足を切るシーンが本当に痛々しくて、”超自然的な存在としての森"に対する恐怖、畏怖を感じさせるシーンはここがピークだったような気もする。普段ではあり得ないような怪我や事故の描写をもっと増やせば、作品内リアリティを更に高められたかも。
シャチ状球体

シャチ状球体