英文豪ディケンズの名作の映画化。鍛冶屋の姉婿に引き取られた孤児の少年ピップが謎の後見人に「大いなる遺産」を与えられロンドンでニワカ紳士として社交界デビューの後色々事件に巻き込まれる……
人物設定の整理や、現代的に「これはちょっと」となる部分を削り、間が詰め詰めでダイジェスト感あるものの2時間ちょっとに納めうまくまとめている。
多々いる登場人物たちの中でもズバ抜けて印象的なのは、劇中随一の奇人、結婚詐欺に遭って男への愛憎に憑かれ、時計を全部結婚式の日で止め一生をウェディングドレスのまま暗い部屋で過ごし養女を男への復讐のため育てるという、ほぼ狂った女ミス・ハヴィシャム(ヘレン・ボナム・カーター)。期待通りのパンチが効いた怪演。