逃げない勇気、いざ前へ!
フェンシングを通して子供たちから勇気をもらった男の話。なんですが、主人公より子供たちに視点を合わせて見てました(笑)子供たちのキラキラした好奇心。純粋な目。少女マルタと少年ヤーンの目が印象的。子供たちが彼を父のように慕っていたのも時代背景を知っていれば、より感情移入して観れたかな(^_^;)フェンシングのフォーム、カッコ良かったです。足音たてず前にササッ、胸めがけてシュッ。
前半は良かったんですが、後半のある出来事に冷めてしまい、スコアはそこまで上がりませんでした(^_^;)ネタバレになるのでコメントに書きます。
※この映画は時代背景を知っていた方がより感情移入しやすいです。
私は知らずに見たので調べてみました。これから観ようと思っている方は参考に〜
①1950年代のエストニア
第二次世界大戦初期1940年、ソ連に対抗できるはずもなく占領される。
翌年、ナチス・ドイツに占領される。この時、ドイツ軍、ソ連軍の双方にエストニア人が参加することになる。
第二次世界大戦末期1944年、ドイツの敗戦が濃厚となり、再びソ連の占領下になる。
第二次世界大戦でドイツが負けソ連による再吸収時、ドイツ軍にいたエストニア人は戦争犯罪人として追放、投獄する動きになっていた。
②ソ連のレニングラート
劇中に出てくるフェンシングの大会開催場所。現ロシアのサンクトペテルブルクのこと。時代により呼び名が異なり、この頃はソ連のレーニンにちなんでレニングラートと呼ばれていた。
③ソ連の圧政
1940年〜1953年にかけてバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の20万人以上が国外追放され、内7万5千人が強制収容所へ。国外追放または収容所送りになったのは三国の大人10%にあたる。そのため、劇中の子供たちも父親がいない子が多い。
④政治統制
①の出来事があったため、映画の舞台1950年代初頭の国民はソ連の秘密警察の監視下に置かれ自由を奪われた社会になっている。自己主張は許されない。政府に逆らうことになるから。国自体が暗く重い空気を醸している。