抹茶マラカス

アウトサイダーの抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

アウトサイダー(2018年製作の映画)
4.2
戦後のどさくさの中でヤクザの世界に入っていった外国人ニックの話。冒頭から刑務所から始まるが、果たして彼や清が何をしてそこに入っていたのか。ニックは脱走兵のようだが、過去に何をしたのか。どう考えても人を殺し慣れている。そういった背景は一切明かされないのもまた、それまでの自分を捨てて、新たな家・家族・兄弟となるヤクザの世界のことを考えれば当然かもしれない。最終的にはアウトサイダーとしかみなしておらずに清を取られたオロチと刀を授けられ、誰よりも仁義に生きるヤクザになったニックの対決は当然の帰結。
 監督や主演は海外の方にも関わらず、とても良く研究された日本やヤクザの描写はお見事の一言で、盃かわす前に指詰めるんかい!と大学出の代理人に怒る世界なのにみんな英語堪能すぎませんか以外ツッコミどころもなかったと思う。まあ極道系の映画を見ないのでわかりませんが。