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羊の木のkaoruiのレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
2.5
エネルギーが充満して収まりきらずいびつなんだけど、それこそが大八作品の魅力だ。
6人は多すぎちゃうか、消化不良起こすんちゃうか、と途中心配になるけれど、ゴリゴリと胃袋の脈動で噛み砕く。
人情モノに逃げるか、と思った矢先に、ありのままヤバい奴らがヤバいまま喰らいあう。受け入れた方が悪いのだ。
さし挟まれるノイズ系バンドの爆音が青春群像としてのスナップショット役を果たし、楔にもなっている。

そしてお馴染みの最後のカタルシスだ。紙の月では一人で飛んで少し大人になったふりをしたけど、やっぱり大八作品はこう来なくっちゃ。なんでこのシチュエーションにこの撮り方で多幸感が溢れるのか。
製法特許が取れるんじゃないだろうか。
絵に描いたようなノロロ様の駄目押しも、全然ありやろ、いやこれはさすがに無いか?
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