あちち

ムーンライトのあちちのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
4.8
この映画はショッキングだった。麻薬の売人の話なら、バイオレンスとか、とんでもなく荒んだ環境を直視させられるとか、そういうのかなー?と、ちょっと覚悟して映画館へ。

違った。。

26才のシーンの「お前は何者だ?」「自分はずっと自分だ」

主人公は、スラムの黒人で子供の頃は、体が小さく、いじめられっ子の心優しい男の子。母子家庭で育ち、ゲイで、麻薬の密売人。
どこででも、マイノリティの側に入る彼は、ずっと不安な目をしている。一見、アカデミー作品賞をとるようないわゆるメジャーな感覚からは、程遠い。
しかし、人は皆、自分とは一体何者なのかを追い続け、愛してくれる人を探し求め、だれかを愛したいと切望する。そんな人間の普遍性が、丁寧に描かれていて、多くの人を魅了したのだと思う。
マイノリティとは?偏見とは?を深く考えてしまった作品。
あちち

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