アカエリヒレアシシギ

女神の見えざる手のアカエリヒレアシシギのレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.0
社会派サスペンスという大きな軸のもと、作中どこに伏線があるのかわからない構図に加え、エリザベス・スローンという1人の強くクールな女性に魅了される作品。

圧力団体の利益を政治に反映させるため、政治家や権力者に働きかける(ロビー活動)を専門とするロビイストのなかでも超敏腕と評されるエリザベス・スローンのストーリー。

銃規制法案をめぐる賛成派と反対派の水面下による激しい争いのなか、次々と周到に計算しつくされた革新的な方法で敵に立ち向かっていく様は圧巻で、かつその流れが時系列をずらしながら描かれているため頭を整理しなら見られる工夫もある。
一方、頭脳明晰ながら勝つためなら敵味方関係なく利用する彼女の冷徹でサイコ的な側面も見どころで、彼女の部下とともに観客も大いに振り回されるだろう。もちろんストーリーとしての大どんでん返しも至極真っ当に秀逸。