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ジェーン・ドウの解剖のTimのネタバレレビュー・内容・結末

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

期待させて誰も逃がさないのすき。
「あれ許したと思ったの?違うよ」みたいな

疑問1 ジェーンドウの復讐ならなぜお父さんは身体を引き裂かれなかった?
→猫のスタンリーが代わりに引き裂かれたから

疑問2なんで息子も死んだの?ジェーンドウは父の願いを聞き入れて息子は見逃したんじゃないの?
→ジェーンドウではなく、彼女に取り憑いた"何か"(多分悪魔)の仕業
この映画の怪異は大きく2種類
① ジェーンドウに付けられた傷が他人(動物)で再現される= ジェーンドウの仕業
②幻覚 = 彼女に取り憑いた"何か"の仕業

ジェーンドウが最期の父の主張を呑んだと仮定すると息子も死ぬのは矛盾が生じる。(加えていうと、息子が死ぬとき父の幻影を見せるのは死者の冒涜に近い。)ジェーンドウ以外の何かが息子を殺したと考えられる。
ジェーンドウの動機を考えたとき、ジェーンドウは元々魔女裁判にかけられて拷問された無実の人である、周りに自分がされた苦痛・怒りをぶつけているだけ。幻覚は"何か"
すると息子のガールフレンドが死んだのはジェーンドウの行動基準に反する。(猫が死ぬのはダクト内が暗くて見えなかった、ジェーンドウは目が見えなかったからと言い訳します)ガールフレンドが死んだのは幻覚によるもの。"何か"がジェーンドウに取り憑いていて幻覚を与えているのではないか。
"何か"の招待は多分悪魔かなと。単純に、魔女裁判で無実な人間拷問してたら悪魔が寄ってきて、彼女の苦痛を得ながら関わった人間も苦しめてるのかなと。聖書関係の諸々は、17世紀?から現在の間の過去、彼女から悪魔を解き放とうとした誰かの挑戦の痕跡と思います。多分失敗したんでしょうけど。(その過去に焦点あてた次回作なんて観たかった)

悪魔が息子を殺した説を推したいのは、この方が映画的で面白いと思うんですよね。だって母を救えなかった父もジェーンドウからは息子を救ったわけですから。(結局息子も死んだけど)

スタンリー ジェーンドウ
ガールフレンド 悪魔
お父さん ジェーンドウ
息子 悪魔
ラジオの声 悪魔
徘徊する死体 悪魔
保安官を装った声 悪魔

あとはラジオの声を借りて生者に呼びかけるシーンと、助けにきたぞーって誘き寄せて嘘でしたっていう怖がらせ方好きですね。
1408号室でもこんなシーンあったような。

地下から出ようともがくシーンはあさぎの呪いを思い出しました。
コンジアムも最期窓際で後ろから迫る何かみたいなあのシーンも良かったですが、

ロッカーに隠れてやり過ごしたか小窓から覗いてたら下からバーンと出てきたりとか、人質になって君だけは逃がしてやるから走れって言われて走ったら後ろから撃ってきたときに近い。

怪異もそういう人間味ある方が怖いかな。

そういえば彼女登場して理由って何かあったのかな?親子関係を親しい第三者から語らせる必要あったからかな。

猫のスタンリーふっと死んでしまってかわいそうだった。スタンリーがまたネズミを持ってきたよって、登場人物の名前はテロップの最初に毎回出たらいいのに。
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