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アンダー・ザ・シルバーレイクのfmのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

90年代リバイバル映画の中で、偏愛している作品。

時代設定としては2010年代半ばなのだが、ネットがあまり活用されておらず(手淫する時も雑誌が用いられる)、ラップもほぼでてこない。
カートに心酔したり、初代マリオとかゼルダをやっていることから、主人公は80年代中盤から90年代中盤にかけてのカルチャーに取りつかれた男だとわかる。
全体的にツインピークスのシルバーレイク(ロサンゼルス)版といった趣。

スカンクの小便、レコードに隠された暗号、犬殺し、著名人の墓地、ホームレスの王、フクロウ女など、なんだか怪しげで陰謀&暗示的な現象が次々と起きる。
中でもインパクトが強いのは「あらゆるポップミュージックの生みの親」とされる男が登場するシーン。
「 I Want It That Way」「In-A-Gadda-Da-Vida」「Smells Like Teen Spirit」などがかかってる時はハハハと笑っていられるのだが、ピクシーズの「Where Is My Mind?」まで「ワシが作ったんだよーん」って言いだしたから、「許さん!」と思ってしまった。
その後のシェルターで暮らす話とかは『エル・トポ』感が強い。

エンディングでかかるのが「What's the frequency, Kenneth?」だから、やっぱオルタナティヴ・ロックの頂点はR.E.M.ってことなんかなと。
90年代USオルタナよりブリットポップ派の自分からすると、コーナーショップの「Brimful Of Asha(Norman Cook Mix)」がかかるシーンがとくに好き。
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